泉大津市議会、予算審査特別委員会6日
各会派からの意見と賛否の表明を・・・
日本共産党泉大津市会議員団として、先週の5日間の審議を踏まえて検討し・・・
2018年度、一般会計の予算(案)には反対しました。
国民健康保険、介護保険、後期高齢者医療の各特別会計にも反対・・・
他の特別会計、下水、水道、市立病院の会計には賛成としました。
いくつかの問題点、懸念する内容、理由がありますが、議会最終日の本会議での採決には、もう少し根本的な問題、考えを述べたいと思っています。
少し長いですが、以下討論の内容です。掲載しておきます。
2018年度の予算案について、予算審査の質疑を通じて、日本共産党市会議員団としての検討の結果を踏まえ、意見を表明させていただきます。
一般会計予算についてです。市民サービスの維持・向上、人を大切にするという事を述べられています。これは当然のことですが、能力、可能性を引き出す、機能回復、維持向上、子どもたちや高齢者に向けられた取り組みは、教育では「みらい構想」の策定、「最先端教育」として行おうとしています。しかし、公教育としてのあるべき役割なのか?求められる能力を発揮できる子どもたちばかりではありません。
民生、衛生などで新しい施策として展開されていく取り組みは、その一つ一つの可能性は否定をしませんが、市民にとって本当に望まれていることでしょうか?
子ども医療費助成制度の対象年齢が引き上げられ中学卒業までになったことは大変評価できますが、先送りされてきた中でようやくの実施であり、就学援助の小学校入学準備支度金がこの春ではなく、来年に先送りされたことは非常に残念な点です。
公園整備のマスタープランや大津川緑地の園路整備、自転車道ネットワーク整備など魅力あるまちづくりは、若い世代の定住促進や空き家・空き店舗活用もはじめて具体に示されました。しかし、毎年の活用が予算一杯であったにも関わらずなくなった住宅リフォーム助成制度は、見直しによって、さらに今後あったであろうニーズに応え、制度本来の目的への見直しとならなかった点は残念でした。
窓口業務委託となって半年が経過をし、その状況や番号制度事務事業、いわゆるマイナンバー制度についての状況の確認をさせて頂きました。それに伴う市民サービスの向上にどうつながっているのか?また業務改善推進事業なども含めて、どうつながっていくのかも不透明なままです。今後においてはさらに窓口民営化の委託を広げ、マイナンバーの活用もいっそう進めていくという考えも示されていますが、メリットばかりではなく、大きなデメリットもあり、この点での検証も充分にないままに、前のめりに進めていく事に対し大きな懸念をしています。
市職員、教員の勤務、労働実態が、管理職も含めて相当厳しい状況にあるという事は、市民サービス、子どもたちへの支援に影響してくると、この点でも大きな懸念を持っています。適切な労働条件の整備、改善に、もっとも有効的なのは適切な人の配置、増員に他なりません。市として責任を持った人事配置、計画的な採用で対応することを求めます。
図書館の移転という大きな課題が唐突に出されました。行政として決めた公共施設のこれからの計画をどうして行くのかが、議会にも市民にも何も知らされず、庁内会議だけで勝手に決められていくということは、市民参加で作り上げられた総合計画とはあまりにも対照的であり、その基で進められたている行政としてあってはならない事です。
公共施設適正配置計画については、市民の声や願いに耳を傾け、市民にとってよいこと、必要なことはきちんと手続きを踏まえて見直しを行い、図書館についてもしっかりと費用負担も含めて情報を公開し、市民の参加と共同でこれからの新しい図書館の計画を作る事を求めます。
その他、質疑を通じて多くの要望・意見を申し上げてまいりましたが、各種計画の策定、見直しにおいて市民への情報公開、市民参加となっていない点、必要な財源を市民の切実な願いの実現、暮らしを支えるという点でも最も有効に活用するものとはなっていないとの判断で、一般会計予算(案)に反対とします。
国民健康保険特別会計です。
大阪府統一の保険料となり、多くの世帯で保険料の引き上げになります。激変緩和という名で6年間にわたり引き上げを続け、その後は激増になるという予算であり、3人目の子どもに対しての減免がはじめて示されましたが、その対象も効果もわずかです。
保険料収納率が他の自治体に比べて高い点などは、職員の皆さんの並々ならぬ苦労の結果ではありますが、徴収機構の一元化以降の、滞納者への分納誓約において、保険者の生活実態を顧みない一律的な対応がされている点は、生活状況をよく把握をされている国保担当課との連携、情報共有を進め、滞納者の生活状況をよく把握をされて、親切で丁寧な対応を求めます。差し押さえの対応についても、国税徴収法に基づき生存権を脅かす差し押さえが無いよう事前の把握に努めて頂きますようこの点も要望し求めます。国保財政が都道府県単位化に移行したもとでも、引き続き保険料賦課徴収に責任を負う保険者として、加入者と市民を守る責務を果たすこと、社会保障制度としての原点に立ち返ることを求め、国民健康保険特別会計に反対いたします。
介護保険特別会計についてです。
市町村が責任を持ち運営する要支援認定者に対する日常生活支援「総合事業」が開始され1年が経ちます。現況の確認をさせて頂く中で、減免制度の対象外になる世帯においても、本人非課税である場合はその納付が困難で、的確で必要する人への減免制度への対応が必要であり、あがり続ける保険料や利用者への自己負担も重く「保険があっても、介護を受けることができない」状況の改善と、深刻な事業所の運営、人手不足についてなどの実態把握を聞き取りだけでなく、アンケートなどで地域の状況をつかんで適切な対応が取れるよう求めます。国の施策に基礎自治体から強く抗議の声を上げる意味で、この会計に反対いたします。
後期高齢者医療特別会計についてです。
保険料改定の年にあたり、わずかばかりの平均保険料の引き下げとなっても、制度発足から続けられてきた保険料の軽減措置、9割軽減の特例措置が段階的に廃止されたことにより、すでに大幅な保険料の負担増が行なわれています。さらに今後においても軽減の廃止が言われており、そうした決定に対して、自治体へもましてや市民にも充分に知らされることなく、決定だけが伝わってきます。国における制度改悪の中止を求めるとともに、大阪府広域連合においても、市町村国保から移行した場合に負担増となり、いったん全額払いになる人間ドックの不合理な点などの改正などを求め、いち早くの情報収集をお願いします。
この制度が続く限り高齢者を年齢で切り分ける不合理な点、保険料の負担などがますます大きなものになるなど、この会計に反対とします。
その他の特別会計、そして水道事業会計については、災害時など非常時も含めて安定した水の供給に引き続きご努力をお願いし、賛成とします。
病院事業会計についてです。
医療報酬改定が行われるもとで、いっそう厳しい医療環境になっていく中で、地域包括ケア病棟の設置など決断、即応した対応により、急性期を基本としながら、これまで早期の退院、在宅生活を迫られ困っていた市民にとっては、在宅までの間の猶予が生まれ、メリットもあることになりました。かかりつけ医などの地域医療との連携による対応などの確認もさせて頂きました。地域と市民の願いに応えるとともに、命と健康を守る砦としての役割を保健福祉行政とのさらなる連携によって果たすために、市立病院としての役割をいっそう発揮して頂くことを期待して賛成とします。
以上です。
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